ファッション通販のニッセンです
蒸れやすい夏場の生理…。
ぽっちゃりさんも快適な
ブルーデイの過ごし方とは?
生理中はつらい生理痛だけでなく、ホルモンバランスの変化に伴うめまいや動悸、気分の落ち込みなど様々な不調が現れやすい時期です。ひと月に一度のペースで訪れる生理は女性にとっての「ブルーデイ」。そんなブルーデイを更にブルーにするのは、外陰部の不快感です。特に、これから夏にかけて暑くなる季節は、経血と汗が蒸れて外陰部が不快になりやすくなります。
そこで今回は、蒸れやすい夏場の生理を快適に乗り越えるための秘訣を解説します。
公開日 : 2019.4.25
更新日 : 2020.7.31
生理中の悩みの種となる外陰部の蒸れ。不快感だけでなく、あせもやかぶれなどの皮膚症状やカビの一種であるカンジダの増殖を引き起こす原因となることも少なくありません。
では、生理中はなぜ外陰部が蒸れやすくなるのでしょうか?詳しくみてみましょう。
生理中の蒸れは、「通気性の悪さ」と「湿度」によって引き起こされます。
ナプキンやタンポンなどの生理用品は、十分な吸水性を維持するため通気性の悪い素材を使用しており、外陰部の通気性低下を避けることはできません。また、最近の生理用品はいくら吸水性能が優れているとはいえ、経血が溜まると水気を帯びて外陰部の湿度が高くなります。
特に夏場は、経血のほかにも大量に分泌される汗が加わるため、湿度が高くなる傾向にあります。汗をかきやすいぽっちゃりさんはなおさらですね。
このような原因から、生理中…特に夏場の生理は外陰部が蒸れやすく、不快な症状を引き起こしやすくなるのです。
経血や汗の分泌を止めることはできませんから、生理中の蒸れを予防するには適切な対策を行っていく必要があります。
蒸れ予防として第一に行うべき対策は、外陰部を清潔に保つことです。それには、生理用品を正しく使うことが大切です。特に、生理用品を交換する頻度には十分に注意しましょう。経血の量にもよりますが、生理用品は3~4時間に一度は交換するのが蒸れを防ぐポイントです。
経血が多い生理2日目や汗をかきやすい夏場の日中などはもっとこまめに変えてもよいかもしれません。しかし、思いのほか蒸れを生じることが多いのは、経血量が少なくなる3日目以降です。
多くの女性は、経血が多い2日目までは経血漏れが心配になって頻繁に生理用品を交換するものですが、経血量が少なくなって漏れの心配がなくなると、半日以上も生理用品を付けっぱなしにしてしまう…というケースも少なくありません。いくら経血が少なくなったとはいえ、通気性の悪い生理用品を長時間つけっぱなしにすると、蒸れが強くなるばかりでなく、外陰部の細菌やカビが繁殖してかゆみや痛みなどを引き起こすこともあるので注意しましょう。
一般的に多く使用される生理用品はナプキンですが、タンポンや布ナプキンを愛用している人もいるのではないでしょうか?
タンポンは、膣内に直接挿入するタイプの生理用品で、吸水性に優れた綿が経血を吸収してくれます。このため、外陰部の蒸れを防ぐ効果があります。しかし、逆に膣内は蒸れやすくなるため、長時間つけっぱなしにすると細菌性膣炎やカンジダ膣炎などを引き起こすことも少なくありません。使用する際には、肌への刺激が少なく、吸水性がよいものを選び、ナプキン以上に頻繁に交換するようにしましょう。
一方、通気性の良い布ナプキンは経血の吸収力が低く経血漏れを生じる可能性はあるものの、一般的なナプキンよりもはるかに蒸れにくいため、根強い人気があります。使用する際には、経血漏れが生じないよう形状などが工夫されており、吸水性のよい素材を使用したものを選ぶようにしましょう。
外陰部の蒸れは、不快感だけでなく外陰部に様々な症状を引き起こします。
外陰部はただでさえ細菌やカビが多い部位です。蒸れた状態が続くことで、通常では悪さをしない細菌やカビが異常増殖を生じて外陰部や膣に炎症を生じることがあるのです。
具体的には、外陰部のかゆみ、痛み、熱感や、あせも、湿疹などの皮膚症状を引き起こします。また、炎症が膣内に波及すると、細菌性膣炎やカンジダ膣炎を発症して、生理後も婦人科での治療が必要になるケースも少なくありません。
このような症状を防ぐためにも、生理中はこまめの生理用品を交換するだけでなく、蒸れを最小限に抑えるよう、吸水性と通気性に優れた綿やシルク素材の下着を着用する・矯正下着やストッキングなどの蒸れやすい下着は避ける・スキニージーンズなどのように体にフィットする衣類は長時間着用しない、などの対策が必要です。
また、なるべく外陰部を清潔に保つよう、用便後は外陰部をしっかりふき取るよう心掛け、特に排便後はウォシュレットを使用して汚れ残りを防ぐとよいでしょう。
これらの対策を行っても、万が一外陰部に何らかの不快な症状が見られる場合は、外陰部のかゆみや荒れを抑える塗り薬が市販されていますので、試してみるのも一つの方法です。しかし、市販薬の効果には個人差がありますので、十分な症状改善効果が得られない場合は漫然と使用を続けず、皮膚科や婦人科を受診して治療を受けるようにしましょう。
ぽっちゃりさんは脂肪細胞から分泌される「レプチン」と呼ばれるホルモンの働きが悪くなっていることが分かっています。「レプチン」は、性腺刺激ホルモンの産生を促す作用があります。このため、「レプチン」の働きが悪くなると性腺刺激ホルモンの産生量が低下し、生理周期の乱れなどを引き起こすことがあるのです。その結果、予期せぬ場面で生理になったり、ダラダラ生理が続くなど、生理の悩みが増えることになります。
ぽっちゃりさんは、いつ生理が来ても困らないように日頃から生理用品を持ち歩いたり、経血の汚れが目立ちにくい下着や服装を選ぶようにするとよいでしょう。
参考サイト
基礎体温をはかろう!>>
月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)>>
##監修者プロフィール
成田 亜希子
弘前大学医学部卒。大学卒業後、育児を経て一般内科医として勤務。公衆衛生分野にも携わり、感染症対策や健康づくりにも従事。国立医療科学院や結核研究所での研修も積んでいる。 主な所属先:日本感染症学会、日本内科学会、日本公衆衛生学会