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【ぽっちゃりさんのお悩み相談】
妊娠線のような肉割れ、どうしたらいいの?
(肉割れとは、肉割れの原因、消し方治し方)
ぽっちゃりさんのお悩みをプロが解決!
今回は、キセさん(20代後半)から太ももに妊娠線のようなひび割れが入ってしまった…とお悩みが寄せられました。
回答してくれたのは内科医として活躍されている成田先生です。
目次
公開日 : 2018.12.18
更新日 : 2021.6.14
10代の頃からダイエットとリバウンドで10kg単位の増減を幾度となく繰り返しています。何年か前、太ももにいわゆる『妊娠線』のような、ひび割れた跡に気が付きました。
それから年月を重ねる間に痩せたことがあっても痩せれば消えるということも無く、どんどん場所が増えている気がします。
太ももの他、特にお腹の下に目立ちます。妊娠や出産の経験も無いのにこのような跡だけがあるのは何となく恥ずかしくとても気になりますし、スキンケアを頑張っても肌がすべすべにならないことがとても悔しいです。
海やプール、温泉などに行く時、いつも「見られないかな」「目立たないかな」と気がかりで、楽しむことが難しいです。
これ以上この跡が増えることを防ぐ方法や、もしくは何か自分でできるケアは無いのでしょうか? (キセさん 20代後半)
相談者様がお悩みの症状は「肉割れ」と呼ばれるものです。
「肉割れ」とは、太ももやお腹、お尻などの乾燥しやすい部位に生じやすく、まるでひび割れのような蛇行した線が皮膚にできることです。できたばかりの頃は赤紫色ですが、時間が経つと灰色~白っぽくなります。肉割れのできやすさには個人差があり、痛みやかゆみを伴うことも少なくありません。
人間の皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層で構成されています。
最も表層の表皮には、水分を保持する角質層などがあります。表皮は伸縮性に富んでおり、多少の力が働いても壊れることはありません。
一方、表皮の下層に位置する真皮(真皮)にはコラーゲン線維が多く含まれており、表皮を支えて肌の弾力性を保つ役割があります。コラーゲン線維は弾力性があるものの、横方向の力に対する伸縮性は乏しく、皮膚が急激に引き伸ばされると、コラーゲン線維が裂け、真皮・表皮にひび割れが生じるのです。
このひび割れが「肉割れ」の正体です。
主な原因としては、妊娠や急激な体重増加・減少による体形の変化、一部の筋肉への過剰な負荷などです。
肉割れは、コラーゲン線維の断裂であるため、残念ながら一度できてしまうと完全に元の状態に戻すことはできません。
皮膚科や美容外科クリニックなどで行われているレーザー治療は短期間で肉割れをきれいに目立たなくすることができます。レーザーは真皮に直接働きかけることで、コラーゲンの再生を促す効果があります。しかし、その効果は個人差が大きく、費用も高額になりがちです。
費用は医療機関によって異なりますが、一回のレーザー照射で1~5万円ほどかかることが多く、一般的には5回程度の治療が必要となります。このため、経済的負担も大きく、治療をためらう人が多いのも事実です。
そこで、肉割れに悩む多くの人が使用しているのが「肉割れクリーム」です。
巷では、肉割れ予防や肉割れを目立たなくするクリームがドラッグストアなどでも広く販売されており、自宅で手軽にケアをすることができます。
肉割れを未然に予防するためにこまめなケアを行うのはもちろんのこと、すでにできてしまった肉割れも、クリームを用いれば完全に消すことはできなくてもある程度は目立たなくすることが可能なのです。
ポイントは毎日ケアを行うこと。
特に一度肉割れができた人は、肉割れができやすい体質と考えてよいです。肉割れができていないところや、クリームの使用を続けて肉割れが目立たなくなったところもしっかりケアを行うようにしましょう。
肉割れを消す効果のあるクリームは、妊娠線予防クリームやストレッチマーククリームとして販売されています。
肉割れは、乾燥肌の人ほど皮膚の伸縮性が低下するため、できやすく目立ちやすくなるのが特徴です。
肉割れクリームは、保湿効果や浸透力に優れ、皮膚の再生を促すようなビタミンなどの美容成分が含まれたものを選ぶようにしましょう。
また、肉割れクリームは毎日使うものなので、できるだけ低刺激のものを選ぶことも大切です。肌に合わないクリームの使用を続けると、皮膚が荒れて乾燥を引き起こし、かえって肉割れができやすくなったり、目立ってしまうこともありますので注意しましょう。
そして、毎日使うクリームだからこそ、楽しんでケアできるようにお好みのテクスチャーや香りなどにこだわるのもおすすめです。また、無理なく使い続けられるように、コストの面も考えて選ぶようにしましょう。
いかがでしたか?
毎日のケアをまず試してみませんか? お気に入りの香りのクリームを見つけると、ケアと合わせて気分も上がりそうですよね。
##監修者プロフィール
成田 亜希子
弘前大学医学部卒。大学卒業後、育児を経て一般内科医として勤務。公衆衛生分野にも携わり、感染症対策や健康づくりにも従事。国立医療科学院や結核研究所での研修も積んでいる。主な所属先:日本感染症学会、日本内科学会、日本公衆衛生学会